前回で「オープンイノベーション」とは、
「企業内部のアイデアと外部(他社)のアイデアとを有機的に結合させ、価値を創造すること」
と定義されるけれども、"有機的な結合"と"価値の創造"とは具体的にはどうゆう意味?
という所まで行きました。(だいぶ間隔があいてしまいましたが。)
"企業内外のアイデア"というのは、必ずしも技術のアイデアだけではなく、
全ての経営資源から生まれたアイデアと捉えるべきです。
そして、そのアイデア同士を持ち寄って、取捨選択しながら、
どの顧客に対して、どんな技術を用いて、どんな製品を売っていくのか等を、
製品開発の最初からあるいは途中からすり合わせて行く事が、
"有機的な結合"だと思います。
簡単に言うと、ことわざで「三人寄れば文殊の知恵」というのがあり、
昔から日本には、そのような考え方があったのでしょう。
しかし、大企業が力を持って研究~製造~販売まで全てを抱えるようになり、
大企業主導で経済を動かすようになってから、互いに苦労と成功を分かち合うというより、
大手(強者)-下請け(弱者)という上下関係の産業構造になっていったのではないでしょうか。
その大企業が、成長の停滞や不況によって単独での力が弱まっている昨今、
再び「三人寄って考えよう」というオープンイノベーションが見直されつつあります。
最後に"価値の創造"ですが、ビジネス上で使う、"価値=バリュー"という言葉は、
陳腐になり過ぎて、もはやその言葉自体の価値が下がっている気がしますが、
人々や社会が欲するモノ・役に立つモノ(サービス含む)という意味で良いでしょう。
企業にとっては、短期的には利益、長期的にはステータス・ブランドとも言えますが、
学問上の"価値"の意味については、マルクス経済学等を読んでみてください。
本当に困った時こそ、底力が試される時です。
日本を文字通りの技術立国にしていくために、
個人間、部門間や国内企業間での小さな争いは止めて、
国際化を生き抜くために、産学官の総力戦が必要な時代だと認識しています。
その中で多くの言葉や立場を理解して、プレイヤー間の利益調整を図る、
コーディネーターの重要性は、ますます高まると考えています。